2009年10月10日土曜日

平和とは・・・

ノーベル平和賞受賞者が発表された。
「オバマ大統領がリーダーシップを取っている国際的な政策、理想こそ、委員会がまさにその108年の歴史を通して促進しようとしてきたことだ」。ノルウェー・ノーベル賞委員会のヤーグラン委員長は授賞理由で最大限の賛辞を送った。

ちょっと待てよ。世界最大の核保有国のリーダーじゃないか? 冷戦時代を築き上げ、今もなお世界を4回は滅ぼせるだけの核兵器を保有している国家の。
 冷戦以降は、非核兵器の開発に力を注ぎ、イラク戦争においては
「燃料気化爆弾”デイジーカッター”」、「劣化ウラン弾」
といった核兵器にも勝るとも劣らない残虐兵器の威力を如何なく見せ付けてくれた国家の最高責任者が、平和の象徴ですか。
その左手には、常に5分以内に世界を滅ぼす「核のスイッチ」握られ続けている。

「核兵器のない世界へ向けた理想と行動」が特に評価されたオバマ氏。

核兵器が無くなったら、世界はアメリカの力に平伏すしかなくなる。
こう考えるのは僕だけではないはずだ。

「平和とは力のバランスである」

残念ながら、これがノーベル平和賞の基本理念だ。ノーベル自身、国家同士が強大な力を持ちすぎ、こう着状態になって和平が生じると考えていたようだ。彼が「死の商人」であったことは決して見過ごしてはならない。
そして、今年の平和賞受賞者を選んだ事実が、これを裏付けている。